7700系の先頭車正面バリエーション

更新

東急池上線、多摩川線で活躍した7700系電車、および十和田観光電鉄譲渡車の先頭車正面形態を紹介します。7000系として新製された時からの形態差違に加え、各種改造によるバリエーションをお楽しみください。

  1. デハ7700形
  2. クハ7900形
  3. 十和田観光電鉄 モハ7700形
  4. 十和田観光電鉄 クハ7900形
東急電鉄7700系 正面形態バリエーション(2008年現在、先頭化改造車を除く)
車号 幌取付ボルト 非常扉水切り 渡り板 窓上 手すり 窓下 手すり 外気取入口蓋 前尾灯台座 前照灯 急行灯 急行灯手すり 裾部ステップ ジャンパ受け跡
7701 あり R付 狭い なし 短い あり FRP 横ヒンジ 標準 標準位置 なし なし
7702 あり R付 広い なし 短い あり FRP 横ヒンジ 標準 標準位置 あり なし
7703 あり R付 広い なし 短い あり SUS 横ヒンジ 標準 標準位置 あり なし
7705 あり R付 狭い なし 短い あり FRP 横ヒンジ 標準 標準位置 あり なし
7706 あり R付 狭い なし 短い あり FRP 横ヒンジ 標準 標準位置 あり なし
7707 あり R付 広い なし 短い あり FRP 縦ヒンジ 標準 標準位置 あり なし
7708 あり 直角 広い なし 長い 小型 SUS 横ヒンジ 標準 内寄り、短い なし なし
7710 あり なし 広い あり 大きい 小型 SUS 縦ヒンジ 標準 内寄り、短い あり なし
7712 撤去 R付 広い なし 短い あり FRP 横ヒンジ 標準 標準位置 なし なし
7713 あり R付 広い なし 短い あり SUS 横ヒンジ 標準 標準位置 なし なし
7714 撤去 R付 狭い なし 短い あり FRP 横ヒンジ 標準 若干外寄り なし なし
7901 あり R付 広い なし 短い あり FRP 横ヒンジ 標準 標準位置 なし ボルト4本
7902 あり R付 狭い なし 短い 車掌側のみ FRP 横ヒンジ 標準 標準位置 なし ボルト4本
7903 なし R付 広い なし 短い 車掌側のみ SUS 横ヒンジ 標準 標準位置 なし なし
7905 あり R付 狭い なし 短い あり FRP 横ヒンジ 標準 標準位置 なし ボルト2本
7906 あり R付 狭い なし 短い あり FRP 横ヒンジ 標準 標準位置 なし ボルト4本
7907 あり R付 広い なし 短い あり FRP 縦ヒンジ 標準 標準位置 あり ボルト4本
7908 なし 直角 広い なし 長い 小型 SUS 横ヒンジ 高い 外寄り、短い なし ボルト4本
7910 なし なし 広い あり 大きい 小型 SUS 縦ヒンジ 標準 内寄り、短い 車掌側のみ ボルト4本
7912 撤去 R付 広い なし 短い あり FRP 横ヒンジ 標準 若干外寄り あり 金属板
7913 あり R付 広い なし 短い あり SUS 横ヒンジ 標準 標準位置 なし なし
7914 なし R付 広い なし 短い あり SUS 横ヒンジ 標準 標準位置 なし なし
十和田観光電鉄7700系 正面形態バリエーション(2008年現在)
車号 幌取付ボルト 非常扉水切り 窓上 手すり 窓下 手すり 外気取入口蓋 前尾灯台座 前照灯 急行灯高さ 急行灯手すり 裾部ステップ ジャンパ受け跡
7701 あり R付 なし 短い あり FRP 横ヒンジ 標準 標準位置 あり なし
7702 なし 直角 なし 長い あり SUS 横ヒンジ 高い 外寄り、短い なし なし
7703 あり R付 なし 短い あり SUS 横ヒンジ 標準 標準位置 なし なし
7901 なし R付 なし 短い あり FRP 横ヒンジ 標準 標準位置 なし なし
7902 あり 直角 なし 長い あり SUS 横ヒンジ 標準 内寄り、短い なし ボルト4本
7903 あり R付 なし 短い あり SUS 横ヒンジ 標準 標準位置 なし 小型ボルト4本

デハ7700形

デハ7701(1次車)

7700系に改造された当初は裾部ステップが残っていましたが、後に撤去されました。

デハ7702(1次車)

この車両とクハ7901はSRアンテナからの配線が埋め込まれておらず、屋根上に露出しています。

デハ7703(2次車)

特筆すべき点は多くない車両ですが、池多摩線に残った7700系で前尾灯台座が金属製の車両は意外と少ないです。

デハ7705(2次車)

至ってノーマルな形態で、正面に限って言えばデハ7706との違いがほとんどありませんが、非常扉窓のワイパー取り付け向きが異なります。

デハ7706(2次車)

先に同じくデハ7705との違いは非常扉窓のワイパーくらいです。

デハ7707(3次車)

この車両とデハ7710、クハ7907、クハ7910の4両は7700系化に際しなぜか前照灯が交換されず、旧型の縦ヒンジタイプとなっています。

デハ7708(2次車)

7000系2次車からの改造車であり、非常扉上部の水切りがRのないタイプとなっているなど様々な違いがあります。

デハ7710(3次車)

7000系1次車からの改造車であり、非常扉上部の水切りがない、昇降ステップの間隔が異なるなど様々な違いがあります。

デハ7712(4次車)

海側にある昇降ステップは小型のもので、設置位置も若干内側となっています。正面では他にデハ7714やクハ7912も同様です。

デハ7713(5次車)

“歌舞伎”の7700系は幌取付ボルトを撤去された車両もありますが、このデハ7713とクハ7913は残されていました。

デハ7714(5次車)

この車両とクハ7912は急行灯横の手すり位置が他車より若干外側になっています。

デハ7715(5次車)

サハ7950形からの先頭化改造車です。7700系では唯一の前パンでした。

  • デハ7700形の撮影時期は2007年7月〜10月

クハ7900形

クハ7901(1次車)

写真では分かりづらいですが、SRアンテナからの配線は埋め込まれておらず、屋根上に露出しています。

クハ7902(1次車)

撮影当時、一部車両は写真のようにワイパーブレードが黒色のタイプになっていました。

クハ7903(2次車)

この車両とクハ7902は窓下の風取入口跡が車掌台側しかありません。

クハ7905(2次車)

この車両はジャンパ栓撤去跡のボルトが上2本しか差し込まれていません。

クハ7906(2次車)

クハ7900形のなかではもっともノーマルな形態の車両だと思います。

クハ7907(3次車)

この車両とデハ7707、デハ7710、クハ7910の4両は前照灯が旧型の縦ヒンジタイプとなっています。

クハ7908(2次車)

7000系2次車からの改造車であり、非常扉上部の水切りがRのないタイプとなっているなど様々な違いがあります。

写真は警笛交換前の撮影。

クハ7910(3次車)

7000系1次車からの改造車であり、非常扉上部の水切りがない、昇降ステップの間隔が異なるなど様々な違いがあります。

クハ7912(4次車)

海側のジャンパ受け撤去跡が板留めになっているのが特徴です。

また、“歌舞伎”の7700系は大半が裾部ステップを撤去されましたが、この車両のみ残っています。

クハ7913(5次車)

“歌舞伎”の7700系は幌取付ボルトを撤去された車両もありますが、このクハ7913とデハ7713は残されていました。

クハ7914(5次車)

この車両とデハ7714、クハ7913は運転台窓下にあるウインドウォッシャー吹出口の形状が他車と異なります。

クハ7915(5次車)

サハ7950形からの先頭化改造車です。

  • クハ7900形の撮影時期は2006年9月〜2007年7月

十和田観光電鉄 モハ7700形

モハ7701

元・東急デハ7704です。十和田観光譲渡車では唯一、裾部ステップが残存していた車両です。

モハ7702

元・東急デハ7709で、非常扉上部の水切りがRのないタイプです。

この車両と東急クハ7908は運転台側の急行灯と手すりが他車より離れています。

モハ7703

元・東急デハ7711です。

7700系改造時、当初から電気指令式ブレーキとして改造されたグループなため、空気管周りの配置が7701, 7702とは異なります。

  • 十和田観光電鉄デハ7700形の撮影時期は2008年5月〜7月

十和田観光電鉄 クハ7900形

クハ7901

元・東急クハ7904です。この車両は目蒲線時代から渡り板が撤去されていました。

クハ7902

元・東急クハ7909で、非常扉上部の水切りがRのないタイプです。

急行灯横の手すり位置も他車とは若干異なります。

クハ7903

元・東急クハ7911です。モハ7703と同じ理由で空気管周りの配置が異なります。

写真では見づらいですが、ジャンパ受け撤去跡のボルトが特異な形状をしています。

  • 十和田観光電鉄クハ7900形の撮影時期は2006年9月〜2008年9月