伊豆急行8000系「さくらリレー号」「河津さくら号」の変遷

公開日:

今年も河津桜の時期がやってきました。すなわち、伊豆急行線に8000系の臨時快速列車が走る季節です。

河津桜まつり(www.kawazuzakura.net)が開催される期間を中心に1往復が運転される全車自由席の臨時快速列車は、2017年以降は「河津さくら号」として運転されていましたが、今年は「河津桜号」と微妙に列車名が変わっています。

ただし、「JR時刻表」「JTB時刻表」「鉄道ダイヤ情報」といった各種鉄道情報誌には例年どおり「河津さくら号」なので、公式サイトの記述が間違っている可能性もあります。

昨年(2019年)(PDF)(camel3.com)は8000系の「河津さくら号」とは別に、JRの251系を使用した「河津桜号」が伊豆急下田15:35→伊東16:47、その折り返しとして「河津夜桜号」が伊東17:12→伊豆急下田18:12 のダイヤで運転され、それ以前にもJR直通の特急列車で「河津桜号」が運転された年もあったようですが、今年の臨時快速はそれらの列車名を引き継いだことになります。使用車種は発表されていませんが、伊豆高原発着でホーム長の短い今井浜海岸駅にも停車することから、(251系ではなく)例年どおり8000系が使われるものと思われます。

さて、この臨時快速に初めて8000系が充当されたのは2007年で、当時の運転区間は伊東→伊豆急下田と河津→伊豆高原の1往復、途中停車駅は伊豆高原、伊豆熱川、伊豆稲取、今井浜海岸、河津、蓮台寺で、このほかに運転停車もありました。列車名は「快速さくらリレー号」で、列車名自体に「快速」が含まれていたのが特徴でした[1]

2008年、2009年は運転日とダイヤが若干変わったのみでしたが、2010年からは毎年のように注目すべき変化が起こっています。

  • 2010年: 蓮台寺駅が通過駅に変更(※2009年3月改正で特急「踊り子」全列車の停車取り止め)
  • 2011年: 下り列車が河津止まりに変更
  • 2013年: 運転なし(?)
  • 2014年: 運転時刻が大幅に変更、下り列車が午後の運転となり伊豆高原始発に変更、今井浜海岸駅が通過駅に変更(この年のみ)
  • 2015年: 運転なし(?)
  • 2016年: 今井浜海岸駅がふたたび停車駅に変更
  • 2017年: 列車名が「河津さくら号」に変更、下り列車が午前の運転に戻り(2月19日、26日のみ午後)、ふたたび伊豆急下田行きに変更
  • 2018年: 蓮台寺駅が8年ぶりに停車駅に変更(「踊り子」など特急列車は引き続き通過)、下り列車は日程により午前または午後の運転
  • 2019年: 上り列車が伊豆急下田始発に変更、下り列車は午後の運転(2月21日のみ午前)
  • 2020年: 列車名が「河津桜号」に変更、下り列車は全日午後の運転

より詳細な運転データを下表にまとめます。

河津桜まつり期間運転日列車名旅客扱い区間途中停車駅(運転停車を除く)
2007年2月10日~3月10日2月10日〜28日さくらリレー号伊東→伊豆急下田、河津→伊豆高原伊豆高原、伊豆熱川、伊豆稲取、今井浜海岸、河津、蓮台寺
2008年2月9日~3月10日2月9〜29日(~3月10日?)さくらリレー号
2009年2月7日~3月10日2月7日〜3月10日さくらリレー号
2010年2月6日~3月10日2月6~28日(3月の実績不明)さくらリレー号伊豆高原、伊豆熱川、伊豆稲取、今井浜海岸、河津
2011年2月5日~3月10日2月11~13日、19~28日さくらリレー号伊東→河津、河津→伊豆高原伊豆高原、伊豆熱川、伊豆稲取、今井浜海岸
2012年2月5日~3月10日2月11~12日、18〜29日、3月10~11日さくらリレー号
2013年2月5日~3月10日運転なし(?)
2014年2月5日~3月10日2月15~28日(3月の実績不明)さくらリレー号伊豆高原→河津、河津→伊豆高原伊豆熱川、伊豆稲取
2015年2月10日~3月10日運転なし(?)
2016年2月10日~3月10日不明さくらリレー号伊豆高原→河津、河津(?)→伊豆高原不明
2017年2月10日~3月10日2月11日~3月10日河津さくら号伊豆高原→伊豆急下田、河津→伊豆高原伊豆熱川、伊豆稲取、今井浜海岸、河津
2018年2月10日~3月10日2月10日〜3月10日河津さくら号伊豆熱川、伊豆稲取、今井浜海岸、河津、蓮台寺
2019年2月10日~3月10日2月16日~3月3日河津さくら号伊豆高原→伊豆急下田、伊豆急下田→伊豆高原
2020年2月10日~3月10日2月15日~3月6日河津さくら号(河津桜号?)

本表作成にあたっては、列車情報は伊豆急行公式サイト(www.izukyu.co.jp)、および「JR時刻表」「JTB時刻表」の各年2~3月号を参照しました(2020年の運転日のみ「鉄道ダイヤ情報」より)。また、参考情報として記載した「河津桜まつり」の開催期間は河津町観光協会のサイト(www.kawazu-onsen.com)に掲載されたデータを情報源としています。ただし、2010年のみは同サイトのアーカイブでは確認できなかったため、旅行会社のブログなど複数の2次情報を元にしました。

2012年の運転のうち、3月10日~11日は当時のニュースリリースによると下りのみの運転だったようです。この年は開花時期が遅れた影響で本来の「河津桜まつり」に続いて3月11日~18日に「河津桜“春うらら”まつり」が行われることになったためイレギュラーな形になったのでしょう。上りは回送で運転されたものと思われますが、未確認です。

2013年と2015年は運転がなかったものと思われますが、疑問符を付けています。この臨時快速は伊豆急行のニュースリリースで運転が告知される年もありますが、リリースなしで運転されることもあります。また、まれに「JR時刻表」や「JTB時刻表」への掲載がされないこともあります(一例として2016年の運転はなぜか両時刻表への掲載がありませんでした)。そのため、「運転がなかった」ことを証明するのは困難なのです。

そして、2016年は上記のとおり全国時刻表への掲載がなく、目撃情報を頼りに情報をまとめたため、詳細な運転データが不明な状況です。

その他の年でも、2010年と2014年は2月28日までの運転としていますが、実際は3月以降も運転された可能性があります。例年、3月はJRグループのダイヤ改正が行われるため、「JR時刻表」、「JTB時刻表」の3月号では改正後のダイヤが掲載されることがあり、この場合、2月号に3月上旬(ダイヤ改正前)の運転の掲載がないと「3月上旬の運転がなかった」のか「2月号の時点では3月の運転計画が未定だったに過ぎない」のかの判断ができないためです。

また、一部200系や185系で運転されたケースもあるようですが、このあたりも詳細は把握していません。

  • [1]いつかの段階で「快速さくらリレー号」が「さくらリレー号」に改称されています。「JR時刻表」と「JTB時刻表」の表記を見ると、2007年は両者とも「快速さくらリレー号」ですが、2008年~2011年は「JR時刻表」では「快速さくらリレー号」、「JTB時刻表」では「さくらリレー号」と異なっており、2012年には両者とも「さくらリレー号」になっています。このため、改称時期は2008年~2012年のいずれかと思われますが、はっきりしたことは分かっていません。本記事では2007年運転分も含めて「さくらリレー号」で表記しています。