近江鉄道の吊り掛け電車220形が定期運用を終了

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近江鉄道220形が2015年3月13日をもって定期運用を終了するようです。

「引退」ではなくあくまで「定期運用を終了」と書かれていることから、工臨等での活躍は続くものと思われます。

1990年代にモハ221~226の6両が製造されましたが、いずれも在来車の改造という扱いで、車籍上は大正時代まで遡れる車両もあります。

このうち個人的に注目していたのはモハ222で、1925(大正14)年製の東京急行電鉄サハ3101を1967(昭和42)年に授受し、サハ101→モハ203(1970(昭和45)年車体載せ替え、電装化)→モハ222(1992(平成4)年車体載せ替え)という流れになっているようです[1][2]

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写真1:近江鉄道モハ222(多賀神社前駅付近)

2012年に乗車、撮影に行きましたが、車体はもちろん台車や電器品も製造時の面影はまったく残っておらず、可能性があるとしても外観上は判断できない台枠くらいでしょう。実際、この車両が「現役の東急譲渡車」として扱われることは皆無ですし、サハ3100形の面影を求めるなら加悦鉄道の保存車の方が床下周りにあまり手を入れられていない分、東急時代に近いです。

ただ、元東急車という車籍上の話を抜きにしても、今や鉄道線の電車としては珍しくなった吊り掛け駆動の走行音やCS5型主制御器など、変態的な改造車たる面白みは随所に見られ、興味を唆られる車両なことは間違いありません。

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写真2:近江鉄道モハ222の客室内
  • [1]鉄道ピクトリアルNo.240(1970年8月号)「私鉄車両めぐり(83) 近江鉄道〔下〕」 P74)
  • [2]鉄道ピクトリアルNo.685(2000年5月臨時増刊号)「近江鉄道電車沿革史」 P150,151,153)