TVアニメ『かくしごと』のインタビューや声優ラジオでの紹介例まとめ

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TVアニメ『かくしごと』(kakushigoto-anime.com)の放送が始まって1か月が経とうとしていますが、すでに様々な媒体で作品の紹介やスタッフ、キャストへのインタビューが行われています。

そろそろ分量的に暗記しきれなくなってきたこともあり、インタビューや対談など作品の裏話を聞くことができるものについて、現時点で把握できている分をまとめました。

2020年5月28日追記本日までに判明した分を追記しました。2020年6月10日追記納谷僚介さん(音響監督)を追記しました。2020年7月24日追記「レッツ!バスローブパーティー!!(仮)」における村野監督からのメッセージを追記しました。

インタビュー

村野佑太

村野監督へのインタビューは、雑誌「アニメージュ」とウェブ記事の4件を確認しています。

どのインタビューでも、アニメ化に際し「雑味を加えない」ことを心掛けていると言われています。久米田先生の描くキャラクターは、糸色望の「死んだらどーする」に代表されるような独特の角度や、いわゆる「4段ぶち抜き」手法が様式美として確立していますが、そういうビジュアル面も含めて原作を忠実に再現する方針のようです。

実際にアニメと原作漫画を見比べてみると、アニメは動くものですから原作のカットをそのままトレースしているわけではないですが、久米田先生の絵の特徴的なところは極力活かした作りになっていると感じます。

また、「MANTANWEB」の記事では原作漫画とアニメがほぼ同じタイミングで最終回を迎えることは久米田先生のアイデアであることが証言されました。これはこのインタビューが初出ですかね。「アニメイトタイムズ」の記事ではエンディングに「君は天然色」を提案したのはプロデューサーであることが明かされています。

さらに、アニメの Blu-ray または DVD を Amazon.co.jp で全巻購入した人向けに配信されているレッツ!バスローブパーティー!! (仮)(kakushigoto-anime.com)の動画内において、手紙によるメッセージの形で作中のナレーションについて言及されました。当初は羅砂役の安野希世乃さんがやる予定ではなかったことはアニメイトタイムズのインタビュー(3ページ目(www.animatetimes.com))で既に語られていましたが、より具体的に「おちゃらけたオッサン声」を想定していたとのことです。もしかしたら十丸院役の花江夏樹さんあたりがやっていた可能性もあったのかもしれませんね。

納谷僚介

アニメディア2020年7月号では、音響監督の納谷僚介さんへの10の質問が掲載されました。

当然、音響面の話が多いのですが、興味深かったのは以下の2点です。

  • 小学生編は誰かが思うイメージの世界であり、姫を“異物感”のあるように表現している
  • 小学生編ではガヤをほとんど入れていない

ガヤの話は、村野監督も前述したアニメイトタイムズでのインタビュー(www.animatetimes.com)で同じようなことを語られていましたね。

小澤慎一朗

アニメ放送直前に発売されたムック本「spoon.2Di」vol.61 での『かくしごと』特集では小澤慎一朗さん(亜細亜堂プロデューサー)へのインタビューが掲載されました。

TOKYO MX で日曜午前中に「朝の家族放送」を流すことになったきっかけや、原作の完全再現を狙っていること、“高校生編”の本編とは異なる作り方、オーディションの話(とくに姫役の決定経緯)など、短いながらも興味深い話が満載のインタビューとなっています。

ヒラタリョウ

作中の小道具の設定を作る「プロップデザイン」という役職に就いているヒラタリョウさんのインタビューがウェブ記事「朝日新聞デジタル&M」に掲載されています。

印象に残っているプロップとして8話の巻頭カラー見開き絵を挙げられていますが、原作漫画(第5巻 p.49)ではコマが小さく吹き出しが被っているところ、アニメ8話Bパートではキャラクターの表情を新たに描き起こしていることが分かります。

神谷浩史

後藤可久士役の神谷浩史さんへのインタビューは、雑誌「ニュータイプ」、ムック本「spoon.2Di」と、東京ニュース通信社が発行する「TVガイド」系の雑誌およびウェブ記事、「ライブドアニュース」で計7件を確認しています。

このうちアニメ放送前に掲載された「ニュータイプ」以外は同一のインタビューをそれぞれの媒体の担当者が編集したのか、どの媒体も書かれている内容は大差ありません。その中でも「spoon.2Di」と「ライブドアニュース」がとくにボリュームあるものとなっており、「TVガイド」系の掲載内容をほとんど網羅しています。神谷さんのインタビュー内容を読みたければ、とりあえずは「ニュータイプ」2020年4月号(Amazon)「spoon.2Di」vol.61(Amazon)を買い、「ライブドアニュース」のウェブ記事を読むのが良いかと思います。

「spoon.2Di」と「ライブドアニュース」で語られている主な内容はこんな感じです。

  • 1巻発売時のシャフト制作PV(TVCM)(www.videomarket.jp)の話
  • 指名でなくオーディションを望んだ理由
  • 糸色望と後藤可久士の演じ分け
  • 約10年ぶりに糸色望を演じた(Twitter)こと
  • 第1話アバンの第一声で「姫」と呼ぶ時の演技
  • 高橋李依の演技に対するアドバイス(※「ライブドアニュース」のみ)
  • 佐倉綾音について
  • 久米田作品の空気感
  • アフレコを見学に来た久米田先生の様子

これら一つ一つ感想を書いていくとキリがないので、佐倉綾音さんについてだけ。

別作品の話になりますが、佐倉さんはイベント登壇やインタビューでの発言などを拝見していても、作品の空気感、それは作品の描かれ方という単一の視点だけでなく、作品とファンの間に流れる、それまで培われてきた空気感をも大切にされている印象があります。私は声優の追っかけとかはやっていませんし、多くの方々の名前を存じ上げているわけではないのですが、少なくとも神谷さんと佐倉さんはそういう意味で信頼の置ける方々と受け取れるので、その神谷さんの口から佐倉さんの評価が聞けたのは良かったです(って、すごく個人的な感想ですみません)。

高橋李依

後藤姫役の高橋李依さんへのインタビューは、「月刊少年マガジン」2020年6月号のTVアニメ記事、およびムック本「spoon.2Di」、ウェブ記事「ABEMA TIMES」の3件があります。

「月刊少年マガジン」の記事では、姫を演じるうえでの視点や、アフレコの早い段階で神谷さんとともに原作最終話のプロットやアニメの脚本を見せてもらったことなどが語られています。最終回の展開を主要キャストに先に見せるというのは、久米田先生か村野監督あたりが「それを知った上での演技」を求めているということなのでしょうか。

佐倉綾音

ムック本「spoon.2Di」vol.62 では高橋李依さんとともに筧亜美役の佐倉綾音さんへのインタビューも掲載されました。

佐倉さん自身、久米田作品ファンとしてキャラクターの個性を出そうと演技に望んだ際の音響監督からのディレクション内容などが語られています。

大槻ケンヂ

コラボCD(Amazon)で「めぐろ川たんていじむしょ」と「絶望少女達」と組む大槻ケンヂさんは、「月刊少年マガジン」2020年5月号のTVアニメ記事に短いコメントが載った後、ウェブ記事「アニメハック」に本格的なインタビューが掲載されました。

「アニメハック」の記事では、およそ10年ぶりに「絶望少女達」が復活することになったきっかけが大槻さん側からの提案だったことが明かされました。

動画、TV

久米田康治×神谷浩史対談ムービー

3月19日、なんの前触れもなく YouTube にて久米田先生と神谷浩史さんの対談動画がアップされてびっくりしました。

久米田先生が動画で出演されるのは、TVアニメ「有頂天家族」(uchoten-anime.com)のBlu-ray&DVD 第二巻~第四巻の映像特典以来でしょうか。

対談の場には一応『かくしごと』のポスターや単行本が置かれてはいるものの、対談内容は『さよなら絶望先生』の思い出話が大半を占めています。『かくしごと』や今後の話としてはこんなことが語られました。

  • 後藤可久士のモデルは自分ではない。エピソードがあったというだけ。
  • 作中のキャラクターに関して、(キャスト決定前に)どういう声なのかは意識していなかった。
  • 姫があまり成長するとストーリーが成立しない。10歳~11歳の話と決めていた。
  • 「(過去作と異なり)時が進む」「宇宙人は出ない」など、作中でやらないことを決めた。
  • 年齢的、体力的なこともあり、今後描くとしたら最終回がなくても良いか、10巻くらいで完結する作品。

これらの発言のうちいくつかは単行本の「描く仕事の本当のところを書く仕事」でも語られています。自身がモデルではないということは第1巻 p.35、作中で時が進むことは第4巻 p.117、やらないことを決めることは第7巻 p.147 といったように。

あの子は漫画を読まない。

BS日テレで放送されているあの子は漫画を読まない。(www.bs4.jp)の2020年4月14日放送分(第10回)で『かくしごと』特集が組まれ、久米田先生と担当編集の竹田哲也さんが出演しました。久米田先生のTV出演はこれが初(かつ現時点で唯一)となります。竹田さんは『さよなら絶望先生』の五四話「百万回言われた猫」(単行本第六集収録)で大々的につっこまれた方ですね。

竹田さんからは、久米田先生や作中で描かれた事に関するいくつかのエピソードが話されましたが、個人的に興味深かったのは実生活で本名や職業を隠されていることです。このこと自体は『かくしごと』本編はもちろん、過去作やインタビューで久米田先生自身が何度も言っていることですが、竹田さんは久米田先生と同じ美容院に通っているとのことで、『かくしごと』2巻収録の「ヘア・ギア」のエピソードは(掲載当時で)7年通っている点も含めて実体験だったことが分かりました(そこの美容師が実際にスタイリスト名を使っているかどうかは分かりませんが)。

オリジナル画像
図1:「あの子は漫画を読まない。」で出演者が並んで座っている様子(右端が竹田さん、その隣が久米田先生)

久米田先生は番組の後半に登場し、出演時間はわずか4分ほどではありましたが、漫画家いじりの話題で藤田和日郎先生のことをペンフレンドと呼んだり、キャラ名を語呂合わせにしている理由[1]、執筆を iPad で行っていることなどが話されました。

さらに5月19日放送分(第14回・「滞空時間の長いコマ」特集)でも2分ほど未公開トークが放送され、『かくしごと』連載開始にあたり、竹田さんから都道府県の擬人化モノも提示されたことや、逗子のロケハンでロンハーマン カフェ(www.riviera.co.jp)[2]に行ったことなどが話されました。

オリジナル画像
図2:「あの子は漫画を読まない。」でカフェでくつろぐ久米田先生の写真が流れている様子

これまでの動画出演やトークショーでの様子と比較すると、テンションが少しだけ高め(※今までが低すぎた)に見えるのは出演慣れしてきたのかなと思いつつ、「(アニメになるのは)日記を読まれている感じで恥ずかしい」と漏らすあたりはやはりいつもの久米田先生ですね。

Funimation

アメリカ合衆国でアニメ配信などを行っている「Funimation Productions」[3]の Twitter アカウントで久米田先生のビデオメッセージが投稿されました(2020年4月16日投稿)。

冒頭は英語で話されていますが、「世界的に困難な時期の中、自分のファンとこの度のアニメ化に感謝する」という旨の挨拶をしています。

国外向けにビデオメッセージを撮られた意図は分かりませんが、もしアメリカ側からの熱烈な要望であるならば、今後も向こうのアニメイベントでの登壇やサイン会なども期待できるかもしれません。直近では「Anime Expo」(例年はロサンゼルスで開催)が7月3~4日にライブストリームで開催(www.anime-expo.org)されるようなので、今後の情報発表を注視したいと思います。

ラジオ

アニメ化発表前に「吉田尚記のコミパラ!」(2017年2月17日放送回)で漫画『かくしごと』に関するトークが行われたこともありましたが、TVアニメに関するものとしては「逢田梨香子のRARARAdio」(2020年3月10日放送回)でリスナーからのメールを紹介する形で作品紹介が行われたのが初めての事例かと思います。

その後、「本渡楓と天津向の「本渡上陸作戦」」(2020年3月30日放送回)でも取り上げられましたが、注目したいのは下記に挙げる『Dear Girl~Stories~』(DGS)です。

Dear Girl~Stories~

神谷浩史さんと小野大輔さんによるラジオ「Dear Girl~Stories~」(pc.animelo.jp)の2020年4月12日放送回(第679話)にて、リスナーからのメールを紹介する形で、前述の「久米田康治×神谷浩史対談ムービー」に関する話がありました。

DGS は2007年から放送が続いている長寿ラジオ番組で、初期の放送では投稿者名で“絶望リスナー”が読まれたこともありましたが(いわゆる武力介入)、当時『さよなら絶望先生』の作品そのもののトークはなかったと記憶しているので、久米田作品に関する本格的なトークが行われるのは今回が初めてだと思います。

トークは主に神谷さんが話す形で行われ、久米田先生は『絶望放送』で頑なに出演しなかった反面、『絶望先生』のオープニングで顔写真が晒されたことなど、対談ムービーを補足する内容となっており、個人的には対談ムービーと合わせてぜひ聞いて欲しいと思う次第ですが、ラジオという媒体の特性上アーカイブされていないのが惜しいところです。

神谷さんは「『南国アイスホッケー部』の著者近影で衣装を身に付けない形で載っていた」「相変わらずの久米田節」など、久米田先生のことを知っていること前提な話し方をされていましたが、相づちを打つ小野さんは詳しくは存じ上げないのか、よく分かっていないような印象を受けました。その一方、『絶望先生』の時に動画でのメディア露出を避けていた久米田先生が今回出演したことについて、「(対談相手が)神谷さんとだからってのもあるんじゃないですか」という感想がさらっと出てきたのは、さすが13年間も一緒にパーソナリティを務めてきただけあるなと感じました。

なんとなくの予想ですが、これまでも神谷さん、小野さんの出演作品に関するトークは数多く行われてきたので、今後実際に放送を観ての感想メールも取り上げられるような気がしており、毎週土曜深夜の放送に今後とも注目したいところです。

  • [1]これは『かくしごと』2巻 p.93 の「描く仕事の本当のところを書く仕事(8)」でも触れられていますね。
  • [2]逗子の「ロンハーマン カフェ」は単行本5~6巻のカラーページで羅砂と十丸院が訪れており、アニメ8話でも描かれました。
  • [3]『かくしごと』の配信(www.funimation.com)も行っています(吹き替えはなしで、日本キャストの音声に英語字幕が載る形)。なお、日本のIPアドレスではアクセスできません。