東急電車の扇風機、中央砲弾型はまもなく消滅か

東急電車では、8000系グループ17次車までと18〜20次車(組込車のみ)の天井に扇風機が設けられていますが、7600系は室内更新で撤去されたため、現在残っているのは田園都市線の8500系、8090系と大井町線8090系、池上、多摩川線7700系、およびデヤ7200, 7290となっています。

いずれも東芝製の4枚羽根タイプで、2000年代中頃に保護金網の網目が増設されて(デヤ7200, 7290を除く)雰囲気が変わったほか、羽根中央部が砲弾型をしたものと平らになっているものの2種類があります。

  • そのほか、駆動電圧は単相交流200Vなのですが、譲渡車両で直流100Vタイプを見た事があります。ただ、ほとんど調査していないため分布状況は把握していません。
中央が砲弾型の扇風機。7200系は羽根が青色なのが特徴。(上田交通モハ7252)
中央が平らな扇風機。金網が増設されて網目が細かくなっている。(クハ7905)

ところが、ここ数年で砲弾型の交換が行われているようで、平面型へ統一されつつあります。

7700系は、2000年代中頃の時点で約半数にあたる17両[1]が砲弾型でしたが、今はデハ7714に一台が残るのみとなっています[2]。田都、大井町線の8500系、8090系も見たところほとんどが平面型となっており、砲弾型を見つけるのは難しいものと思われます。

ただし譲渡車両では多く残っており、7200系は上田電鉄、豊橋鉄道の全車が砲弾型である一方、7000系はほとんどが平面型で福島交通の一部(デハ7109、デハ7202、サハ7316[3])にのみ見られます。

興味深いのは伊豆急行8000系で、砲弾型と平面型それぞれに金網増設、非増設があり、4種類のバリエーションが存在しています。

脚注

  • 1.

    デハ7703, 7705, 7708, 7710, 7714、デハ7803, 7805, 7806, 7808, 7810, 7814、クハ7903, 7905, 7906, 7908, 7910, 7914 ↩ 戻る

  • 2.

    下り方から2台目のみ、なぜか砲弾型のまま残されているのです。 ↩ 戻る

  • 3.

    デハ7202、サハ7316は平面型も混在している。 ↩ 戻る