鉄道技術各論「鉄道車両」 第2回

工学院大学・朝日カレッジの鉄道技術各論シリーズ(PDF)(www.kogakuin.ac.jp) を受講してきました。

先日15日に行われた講座は「鉄道車両の構成と性能:台車と走行安定性、曲線通過性能」で、名前のとおり台車(ボギー台車)を中心とした話です。

以下、私が興味を持った部分のメモ。

  • 固定軸距の標準は在来線2100mm、新幹線2500mm。
  • 300系新幹線電車の最高速度向上は、回生ブレーキ・アルミ車体・BL台車の採用による軽量化で実現。
  • 前面展望できる振り子車両はおすすめ。
  • 通勤・近郊電車の標準化は、車体のみで台車や制御装置などは各事業者ごとに規定する。

在来線の固定軸距について、私の感覚では、標準は2200mm(TS-807・TS-1004など)なのですが、調べてみると国鉄・JRの新性能電車は確かに2100mmが多いようですね。東急も新3000系以降は2100mmですが。あと、回生ブレーキの採用って軽量化と関係あるのでしょうか。今回の議題からは少々外れている気がしたので、この件についてはあえて質問しませんでしたが。

一般にも公開された講座と言うことで、内容は基礎的なものが中心でしたが、むしろ質疑応答でマニアックな話が多く出ていました。

  • 3軸ボギー台車や蒸気機関車はどうやって曲がっているのか。
  • 外国からの技術・製品導入について。
  • 左右独立車輪は技術的には可能であるものの実用的ではない。操舵力が十分でない、あるいは走行安定性とコントロールの兼ね合いで構造の複雑化・信頼性の問題など。ただし路面電車では実用例あり。

外国からの輸入については、京浜急行のシーメンス製制御装置などの事例が挙がっていましたが、せっかく台車メインの回なので、フェラーズ社製の軸端接地装置を挙げていただければ、と思いました。