旧5000系や旧6000系など初期の高性能電車に採用されたTS-300系ですが、後にTS-800系やTS-1000系に分類されない電車用台車としてこの番台が使用されるようになり、箱根登山鉄道や阪堺電気軌道で採用実績があります。
東急では世田谷線の台車更新のほか、1998年に登場した軌道検測車の台車に使用されています。
| 形式 | 製造初年 | 最多履数 | 使用車両 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| TS-332 | 1994年 | 14両(14台)→10編成(20台) | 旧70形、旧80形→300系 | 300系のうち6台はTS-332Tより改造 |
| TS-332T | 14両(14台)→10編成(10台) | 300系は連接台車 | ||
| TS-333 | 1998年 | 1両(2台) | サヤ7590形 | |
| TS-334 | 1両(1台) |
世田谷線で活躍していた旧性能車両のうち、デハ70形、デハ80形のカルダン駆動化が1994年~1997年にかけて行われ、台車が換装されました。全車両が電動車でしたが、主電動機は片側の台車のみに搭載し、他方は付随台車(TS-332T)とされました。いずれも車高に余裕があるため、スペーサを挟んでの対応となりました。
1999年に登場した300系連接車両は、台車やCPなどの一部機器を在来車から流用していますが、動力台車が不足したため、一部は付随台車を電動化しています。また、後述する付随台車に続き、2004年には2台が追加新造されました。なお、流用に際しスペーサが撤去されたほか、増粘着材噴射装置が設けられています。
300系の連接部は付随台車となっており、主電動機を装備しないほか、枕梁は連接部用のものが使用されています。
旧デハ70形、デハ80形からの流用品が多数を占めますが、2000年に不足分2台が新製されたほか、2003年には予備品確保のためかさらに1台が追加されました。
1998年に新製された軌道検測車サヤ7590形は、軌道測定のため3台車方式となり、固定軸距は2300mm、端台車の基礎ブレーキ装置は両抱き式の踏面ブレーキとなっています。
軸箱間には測定装置を支えるバーがあり、通り方向の変位検出器が載っています。また、1位側(写真右上)に高低測定の変位器を装備しています。
サヤ7590形の中間台車で、端台車とは別形式を名乗ります。外観的には、ブレーキ装置を持たないため制輪子が省略されているほか、側梁形状やボルスタアンカ周りなどに差異がみられます。
海側の第3軸脇にはDD車上子(高速走行に対応したFE-3形)が設けられており、データ・デポシステムにて位置情報の取得を行っています。また、第4軸の山側軸端(上写真左側)には距離パルス発生器が設置されています。