『まどか☆マギカ』コンセプトムービー Type-B のクマの魔法少女や「チューブガール」について

MADOGATARI展のシアターで上映された新作映像「コンセプトムービー」は、大阪、札幌会場では「Type-B」に進化し、主にイメージボードの部分(複数の静止画がパパッと切り替わるところ)が全面的に差し替えられています。

両会場で映像を19回見て、分かった範囲の情報は「まどか資料館」サイトのコンセプトムービーのページ(w0s.jp) に書き出しましたが、その中でもとくに注目したいものをふたつ紹介します。

  1. クマの魔法少女
  2. チューブガール

クマの魔法少女

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まどかのバレエが終わり、制服姿のほむらが拍手した後に7枚の設定画が次々に表示されますが、そのうち最後の2枚の少女は見覚えがある姿をしています。

TV版12話および劇場版後編で、契約したまどかが世界中の魔法少女を救うシーンの中に、クマの着ぐるみをした少女[1]が登場しますが、彼女と髪型や衣装が酷似しているのです。

TV版12話より、クマ着ぐるみの魔法少女

ちなみになぜクマの着ぐるみかというと、この直前に観覧車やサーカスのテント、ジェットコースターなどが描かれていることから、この少女がいる場所は遊園地と思われ、そこでアルバイトをしているとかそんなところでしょうか。TVシリーズ時点では着ぐるみ自体に深い意味はないと思います。コンセプトムービーや新作ではどうか分かりませんが……。

さて、実はもう1回、このクマの魔法少女と思われるカットが登場します。

燃え上がる街の中で、腕組みしたマミが「あなたもあなたで、誰と一緒の時も隠し事ばっかりね。」と言った直後のイメージボードで、偽街の子供達と戦っている相手がやはりクマの着ぐるみをしているのです。

上半身の2つの大きな前ボタンは7枚の設定画の最後のカットでも描かれていることから、このクマも彼女だと思うのですが、カイゼル髭を生やしているなど着ぐるみの顔が異なっており、また全体的な外観から、魔法少女ではなく彼女のナイトメアなのかもしれません。

偽街の子供達と戦うクマのナイトメア(?)の再現絵
  • 再現絵の「ミエ」「レイケツ」の文字は補足として私が書き足したものです。映像のイメージボードには書かれていません。

チューブガール

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「死んだ猫はどうやって見分けるの?」のセリフの箇所で、首から3つの管が生えた少女が写ります。

横に書かれた説明文には「チューブガール」というタイトルが書かれており、その他に「管楽器」「歌う」といったキーワードも読み取ることができました。なので、この管はホルンやトランペットの先端部と思われます。

チューブガールの再現絵
  • 再現絵の ○○ の部分には日本語による説明文が書かれています。

その異様な姿に目を惹かれがちですが、背景に注目すると、階段や木のレイアウトが「叛逆の物語」の水上カフェに酷似している気がしました。どうでしょうか。

「叛逆の物語」より、水上カフェのカット

脚注

  • 1.

    「KEY ANIMATION NOTE VOL.6」の164ページのスタッフコメントでは「熊耳の子」と呼ばれていますが、おそらくスタッフによる通称で、正式な名称ではないと思われます。 ↩ 戻る